負け方が目白押し♪

祖母は見ていた。

息子にとって父方の母、息子の様子を見ていた。

「パパに気を遣って遊んでる。」

祖母が私にそう言った。

自分の息子である父には言えない…と。

孫を可哀想だと思った祖母。

目にうっすらと涙をためて、嫁である私にそう言う。

ゴールデンウィークの、

「父、ゲームで息子に負けて本気で機嫌が悪くなる…の巻」

を話して聞かせる。

息子は末っ子。

だから、様子を見るんだよ。

末っ子はね、「みんなが仲良く」とか「みんなが機嫌よく」が好きなんだよ。

だから、負けたくないけど負けなきゃいけない時もあるし、負け方も上手に負けなきゃいけない。

なかなか気を遣うんだよ。

祖母は自分がひとりっ子だからわからない…と言う。

私ね、末っ子三女だからそう思って見てるんだよ。

「可哀想で…。」

と祖母は言う。

でもね、お義母さん。

子どもが親にも気を遣うって…結構当たり前だと思うけど？

よほど大事にされて育ったのね。

ついでに…お婿さん貰ったし、ずっと女王様だよね…。

なんて幸せなひと…。

それでも嫁は末っ子だから…またバランスをとるよ。

「お義母さんありがとうございます。お義母さんがそうして気付いてくれている事だけでも、救いになるから。息子も報われます。」

と。

一緒に遊んで欲しい相手に、気を遣うの…間違っていないとは思うもの。

それを不憫だと、私は思わない。

だって…度を越した気遣いではないから。

なんでもほどほどに…。