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無事復職したものの、家探しは難航した。
私の収入では、同棲しているような広いマンションなんて無理。
1Kでいい。
バス・トイレ別で陽当たりがよければいい。
欲を言えば、築浅で都市ガスで二口コンロとエアコン付き。
予算内でも、そこそこ物件はあった。
内覧してみたいなと思う物件もあった。
でも彼の出した条件には合ってなかった。
最初、彼は別のマンションで同棲しようと言った。
それは、私がこのマンションにトラウマがあると言ったから。
でも、転居の理由はそれだけじゃない。
自分の生活を立て直して、自分を見つめ直す時間が欲しかったから。
でも、私はそれを彼に伝えられなかった。
彼と離れてしまうことに不安があったから。
ただ、職場の近くに住みたいからとだけ、伝えた。
私の職場に近くなるということは
彼の職場から遠くなることを意味した。
それでもいいから同棲を続けたいと言う彼を説得しての転居。
それに対して、彼は、自分の意見も取り入れて欲しいと言った。
オートロックで2階以上。
モニター付きインターホン。
駐車場が敷地内にあること。
この3つは、取り入れて欲しいと言った。
彼の条件も満たすとなると、家賃は大幅にUPしてしまう。
週末の度に、不動産屋に行って物件探し。
大手から地元密着型の小さな不動産屋まで回った。
そんな中、1つの物件に出会った。
2DKの新築賃貸マンション。
私の希望も彼の希望も、全て備わっているマンション。
職場にも、とても近い。
ただ、家賃はとても高かった。
資料をもらって帰宅。
彼はその物件にしたいようだった。
私は家賃が高すぎて無理だと言った。
彼が言った。
「俺がここに住んでいたら、トラウマがあるから、りーちゃん会いに来てくれないでしょう?
だから、俺は寮に入ることにしたから。
寮は家具家電付きだから、今ここで使ってる家具家電を持って行って欲しい。
それらを置かせてもらう費用として、予算からでる家賃分は俺が払う。
元々、1人暮らししてたアパートも、一緒に暮らそうと言って引き払わせたのは俺だから。」
今使ってる家具家電は、同棲するときに二人で選んで購入した大事なものばかり。
とても愛着がある。
だけど、彼に家賃の一部負担をしてもらうのは、考えた。
もし、もしも、、、
彼と別れることになったら?
私1人では、とてもこんな家賃は払えない。
そうなると、また引っ越しをしなければならない。
仕事をしながら、家を探して引っ越しして、、、
それは辛い。
それに。
私は、自分を見つめ直すという大義名分のもと引っ越しをするはず。
彼におんぶに抱っこのままでは、同棲しているときと、何も変わらないのでは?
そう思うけれど、、
家の距離が離れれば、平日は会えなくなる。
週末だって、たまった家事をしなくちゃならない。
少し距離と時間をおけば、いいのかななんて考えてた。
同棲さえ解消すれば、姉の言ってくれたこと、守ったことになるよね?なんて自分に都合よく考えて。
彼ときっぱり離れるなんて、できなかった。
同棲を解消するのが、精一杯だった。
絶対彼とは別れたくない。
ずっと一緒にいるって約束した。
結婚しようねって約束した。
子どもは女の子がいいとか、男の子がいいとか、こんな習い事させたいとか
将来の話もたくさんした。
別れないための願掛け。
そんな気持ちで、そのマンションに決めた。
彼に家賃の一部を負担してもらう。
彼との繋がりが残ることに、安心感があった。
マンションの初期費用も引っ越し費用も、結局は彼におんぶに抱っこだった。
引っ越しが終わると、それまで同棲していたマンションとほぼ変わりない部屋ができあがった。
毎日使っていた、家具家電。
変わったのは、当たり前のように毎日一緒にいた彼が、いないこと。
週末には会える。
でも、日曜の夜に送ってもらって、彼が帰る時は、さびしくて泣いて彼を困らせた。
平日も、会いたくて我慢できなくて、夜遅くに寮まで会いに行って、心配かけた彼に叱られたこともあった。
自分で転居すると言い出したのに、自分を見つめ直すなんてカッコイイこと考えて転居したはずなのに。
姉の言葉が、ずっしりと心に響く。
たぶん、これでは、間違っているのだろう。
姉が言いたかった本意とは、ずれているだろう。
これでは、目に見えるカタチだけの同棲解消。
でも、その時の私には、それができることの限界だった。
結局、転居してわかったことは
どうしようもないくらい、彼が好きで
絶対に離れたくないということ。
そして、彼の離婚が成立するまで絶対に待つという気持ち。
彼の離婚を望むということは、夫婦のやり直しを期待している奥さんの不幸を望むのと同じこと。
心は揺らぐ。
いけないことだとわかっていても、物理的な距離は取れても、気持ちの距離を保つことはできなかった。
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私達は常に『変化』する存在です。それはいつの時代に生きようと、どの次元に生きようと変わることはありません。しかし一般的に世の中は一定数で変わることはないと考えられています。家に帰ると家具の配置が変わっている、なんて事はありませんし、今まで右にあった物が左に移動する事もありません。
しかし本来世の中は『変化』する事が条件であり、『変化』する事こそ不変値であって絶対数を表しているのです。なぜならば、私達は宇宙の進化のエネルギーの最先端に乗って進んでいる事にあるからです。よって『変化』はバランスと安定を表し、貴方は毎瞬新しい自分となって宇宙のエネルギーと一緒に鼓動し、拡張しています。
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